Impressionは広告の表示回数として使われます。CPM、CTRなどの算出にも使われる、頻度の高い用語です。インプレッション、インプなどと呼ばれています。
1.Impressionとは
「Impression」とは、広告が表示された回数、広告の画像が呼び出された回数のことを指します。
Impressionの計算式は、
PV(ページビュー)×広告掲載数=Impression
です。
2. Impressionを増やす方法
ここからは、Impressionの増減について詳しく解説いたします!
ネット広告では、広告が掲載されているページにユーザーが来訪し、広告タグが読み込まれた回数全てがImpressionとしてカウントされることはありません。
1ページに広告タグが1個だけ掲載されている場合、ImpressionよりもPVのほうが多いことが普通です。
2-1. 減少する原因とは
上記でも説明した通り、広告タグの全てがImpressionとして表示されるわけではありません。
Impressionが減っていく主な理由は以下が考えられます。
・ページ全体の表示速度が遅く、広告タグが読み込まれない
・SSPなどの配信事業者の広告表示速度が遅く、Requestは発生するが広告が表示されない
・SSPなどの配信事業者のフィルレートが悪く、Requestは発生するがImpressionにはならない
2-2.具体的な増やし方
Impression数を増加させるための具体的方法をご紹介いたします。
1.広告予算を増やす
まず、現在出稿している広告予算を増加しましょう。各メディア は1impressionに対して、広告単価を設定しているケースが多くなっています。予算を増やすことで、Impression数も増えるので、Impression数を増加させる一番早い方法でしょう。
2.検索キーワードを選定する
現在、出稿している広告のキーワードを見直しましょう。リスティング広告の場合、競合と同じキーワードを出稿していると、広告予算の高い方が検索結果で上位を獲得できます。つまり、広告予算で劣っているのであれば、競合と差別化したキーワードで出稿することが重要となってきます。
3.入札単価を調整する
入札単価とは、広告のクリックや表示に対して出稿側が支払う設定金額のことを指しています。上限のクリック単価を設定することによって、競合の強いキーワードで出稿しても、予算を圧迫されることなくImpressionを稼げます。
3. 様々な視点から見たImpression
Impressionを広告主、媒体社、プラットフォーマー(プログラマティック)の様々な視点から分析します。
3-1. 広告主
「広告として買い付けた表示回数」として使われます。CPMで出稿する場合、IMPはフリークエンシーコントロールやターゲティングと併用することで、より出稿意図に沿ったアプローチが可能です。
クリックや購買に至らなくても課金される性質上、不正広告のターゲットにされやすい環境がありました。詳しくはアドフラウドの回で説明します。
3-2. 媒体社
販売可能な「広告在庫」を意味します。在庫を適切に販売することでRevenueを作ることが出来ます。在庫を増やすことは基本的にはRevenueの増加に直結しますが、逆に在庫の量を大きく超えるRevenueを作ることは難しいとも言えます。
難易度は、圧倒的に広告枠増<<<PV増です。
広告枠増は、自分たちの媒体内部だけで完結するため、あらゆる面で安価に実現可能です(SSPなどに発行依頼する必要はありますが)。
一方でPV増は、そもそも来訪するユーザーが主体であり、その流入経路や動機も様々です。外的要因が多いため、圧倒的に難しく、何よりなかなか媒体社の思い通りにはなりません。
3-3. プラットフォーマー(プログラマティック)
Request数と並んで、その事業者の規模を測る上で重要視されています。リクエストより収益に直結している数字として利用されています(事例参照)。プラットフォーマーにとってのRevenue(収益)は、その事業者の総IMPxCPMで簡単に算出可能です。
プラットフォーマーの基本的な戦略は、IMPを増やす、CPMを上げる、のどちらかに紐付いていると見て良いでしょう。
それぞれにどんな手法を取っているのか?等についてはSSPの回で説明します。
4. まとめ
Impressionは、どの立場から見ても重要であるにも関わらず、様々な理由で誰にとっても思い通りになりにくい数字です。
全てに理由があるので、本稿とRequestやSSP、ウォーターフォール等の回を確認してみてください。