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「FLoC」から「Topics」へ ~Topics発表から見るポストCookie時代にGoogleが描くパブリッシャーの将来像~

そこで今回の記事ではこの新しい技術について紹介しつつ、3rd party cookie廃止後にGoogleが描くパブリッシャーの将来像を想像します。

2022年の1月25日にGoogleが、Privacy Sandboxの一環としてこれまで進めてきたFLoC開発を停止し、新たに「Topics」という技術を提供することを発表しました。これはGoogleが2023年中頃から後半にかけて段階的に3rd party cookieを廃止することを明言している中で重要な発表であると考えられます。

→Privacy Sandboxについてより詳細に知りたい方はこちら

そこで今回の記事ではこの新しい技術について紹介しつつ、3rd party cookie廃止後にGoogleが描くパブリッシャーの将来像を想像します。

2021年の1年はポスト3rd party cookie分野でかなりのアップデートがあったかと思いますので、その振り返りと今後の方針確認のための一助になれば幸いです。

1.FLoCの概要

そもそもFLoCは3rd party cookieの代替技術として開発されてきたもので、過去1週間のユーザー閲覧履歴をもとにユーザーを同一嗜好のグループに分類(1グループあたり数千人の単位でグループ数は33,000種類以上)される技術です。

3rd party cookieと異なる点は以下の2点です!

1.ユーザーを個人単位ではなく、グループ単位(Googleはこれをコホートと呼ぶ)でトラッキングする
2.Cookieのようにサーバーで分析・蓄積されるのではなくブラウザ上で処理される

ユーザーのトラッキングとその分析処理を個人からグループにする事で、ユーザーのプライバシーを保護しつつも広告主が今まで通り効果的に広告配信出来ることを期待されていました。

→FLoCの技術についてより詳細に知りたい方はこちらから

2. FLoCの問題点

しかしFLoCはリリース直後、ブラウザフィンガープリントと呼ばれる別の技術と組み合わせて利用される事で、個人のプライバシー情報をこれまで以上に特定出来てしまう事が発覚しました。

またサーバーではなくブラウザ(Chrome)でユーザーターゲティングを行える事から、Googleがウェブ広告市場において更に強い立場になる事が予想され、独占禁止法に違反する事も懸念されました。これら2点の理由からパブリッシャーやアドテク会社らに中々受け入れられない技術とされてしまいました。

→ブラウザフィンガープリントについてより詳細に知りたい方はこちらから

3. Topicsの概要

このような背景からGoogleは新たに「Topics」という技術を開発していることを発表しました。既に他のメディアでご覧になった方もいるかと思いますが、ここでTopicsについて簡単に紹介します。

Topicsは未だ情報が少ないですが現状判明している中での主な特徴は以下の3点です!
1.ユーザーのトラッキング単位は集団ではなく、個人単位
2.ユーザーが直近で関心の高いトピックスを抽出する
3. 処理はブラウザで完結しており、情報の蓄積は直近3週間のみ

Topicsはユーザーの過去1週間の閲覧履歴から、その週にユーザーが最も関心の高かったトピック(項目)を5つブラウザ上で判定します。パブリッシャー(と広告主)には、これら5つのトピックとノイズ用にランダムで加えられた1つのトピック計6つから、ランダムに選ばれた1つのトピックを過去3週間分共有されます。

したがってユーザーの個人情報という観点では、Cookieのように行動データを自動取得される事もなく、FLoCのように特定の集団にグルーピングされる心配はありません。

またこれらデバイス上で判定された項目情報は3週間のみ保存される設計で、古い項目から順に消去されるためユーザーの個人情報は過去3週間分の関心項目のみになります。

→Topicsについてより詳細に知りたい方はこちらから

3-1. パブリッシャーへの影響

一方でパブリッシャーと広告主は基本的にブラウザから提示されたユーザーの関心トピック3つを利用して広告配信を行う事になります。

またこの後に解説しますが、3rd party cookie廃止に伴いオーディエンスデータに制限がかかることもあり、これまでのようにリマーケティング配信などを通して収益率の高いビジネスを行うことが難しくなると予想されます。

4. まとめ

今回のGoogleの発表も含めパブリッシャーの皆さんにとって、プライバシー保護問題に際した3rd party cookie廃止への動きはビジネス継続のために無視できないものだと思います。

また今年の4月には国内でも改正個人情報保護法が施行される予定になっており、引き続きこの分野の状況は変動が激しくなることが予想できます。




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