多くの方が日常的に利用しているアプリは、今後も成長の余地がある大きな市場です。
現在のアプリには、さまざまなマネタイズの方法があります。そのため、開発者の方はアプリを作り始める前に、どのような方法でマネタイズしていくかを考えなければいけません。
この記事では、一般的なアプリの種類、マネタイズの方法、おすすめツールを紹介します!
アプリをリリースする際にどのような収益化の手段があるか把握しておきたい方は、ぜひ最後までご覧ください!
1.アプリの種類
2. アプリをマネタイズする5つの方法
3. アプリのマネタイズにおすすめの3つのツール
4. まとめ
1. アプリの種類

ビジネスモデルを決定してからアプリを開発した方が、統一感のあるユーザー体験を実現することができます。一口にアプリといっても、現在はさまざまな形で開発できます。
それぞれの種類でマネタイズの方法も変わるため、まずはアプリの種類から紹介します。
1-1. 無料
無料アプリは、無料でアプリをダウンロードして使用することができます。
価格という壁を取り除くことで、ターゲット市場の拡大が期待できます。そのため、ブランド力や顧客満足度の向上を目的にリリースしている企業が多くあります。
無料アプリでマネタイズする主な方法は広告の掲載です。
ターゲット市場に関連性が高い広告は収益率が高く、無料でダウンロードして利用できるため多くのユーザーを獲得できるチャンスがあります。
1-2.フリーミアム
フリーミアムは、アプリのダウンロード自体は無料ですが、追加コンテンツやプレミアムプランへ入会するためには課金する必要があります。
たとえば、YouTubeは無料で利用することができますが、月額1180円のプレミアムプランへ加入すると、「広告なし」や「バックグラウンド再生」が可能になります。
フリーミアムでマネタイズする主な方法は、ユーザーからのアプリ内課金です。
アプリ内課金の種類は、消耗型・非消耗型・サブスクリプションなどさまざま。また、無料期間中は広告を掲載してマネタイズするなどの取り組みも可能です。
1-3.有料
有料アプリは、最初にお金を支払い購入した後は全機能を使えるアプリのことです。
追加料金、広告掲載、アプリ内課金などは一切ありません。そのため、有料アプリによるマネタイズはユーザーが購入時に支払う課金だけです。
アプリをプレイするためにはお金を払わないといけませんので、無料アプリのように多くの方にダウンロードしてもらうこと自体は難しくなります。
とはいえ、成功している有料アプリ自体は決して少なくありません。優れたデザイン性、機能性、マーケティングを通して、お得感を全面に打ち出すことがポイントです。
1-4.ペイミアム
有料とフリーミアムを組み合わせたペイミアムは、有料でアプリで購入した後に、より深く楽しみたい場合は追加コンテンツを課金するという仕組みです。
アプリ内課金を通して継続的なマネタイズを実現するためには、高品質なデザイン、機能、充実したコンテンツの網羅が重要になります。
有料アプリと同様に、ユーザーはアプリをプレイする際にまず課金する必要があるため、無料アプリに比べればダウンロードは慎重になる傾向が高いです。
アプリでマネタイズする方法(種類別)
・無料:広告掲載
・フリーミアム:アプリ内課金
・有料:購入時に支払う課金
・ペイミアム:有料でアプリ購入した後に追加コンテンツを課金
2. アプリをマネタイズする5つの方法

ここからは、アプリをマネタイズする具体的な5つの方法を紹介します。
2-1. 有料販売
1つ目は、アプリの有料販売です。
有料販売はアプリをダウンロードする時に費用がかかるもので、「買い切り型」とも呼ばれています。一度でも購入すれば、そのアプリ内にあるすべてのコンテンツが利用できます。
有料アプリの販売価格は、それぞれの媒体で下限と上限が設定されています。
・App Store⇒100円~99,800円
・Google Play⇒99円~20,000円
いずれも設定した価格の30%が手数料と差し引かれた後、アプリ開発者に料金が支払われます。
手数料が取られるデメリットはあるものの、価値が高いアプリを適正価格で販売すれば、ダウンロードされる毎に収益が入るため効率的です。
しかし、ダウンロードされなければ収益を得ることはできませんので、継続的かつ安定したマネタイズを維持するのが困難だというデメリットが挙げられます。
2-2. アプリ内課金
2つ目は、アプリ内で行う課金です。
主に機能やコンテンツの拡張に使われるもので、有料販売とは違いダウンロード自体は無料でできるため、ターゲットに対する間口を広げることが可能です。
アプリ内課金の種類は、大きくわけると下記の2つに分類されます。
・消耗型
・非消耗型
消耗型のアプリ内課金は、一度使えば消失するため再度購入する必要があるもの。たとえば、アプリゲームのガチャを回すための課金などは消耗型に分類されます。
非消耗型のアプリ内課金は、一度でも購入すれば永続的サービスやアイテムを利用できるもの。たとえば、アプリ内の広告削除や、機能の追加などが挙げられます。
アプリ内課金は費用を支払うタイミングをユーザーに委ねることができ、課金を促す仕組みを設計すれば継続的なマネタイズが可能というメリットがあります。
しかし、課金してもらうためには魅力的なコンテンツや機能の更新が不可欠です。ユーザーへ飽きさせないようにするための仕組み作りが重要となります。
2-3. 広告の掲載
3つ目は、広告の掲載です。
前述した有料販売やアプリ内課金と違う点は、広告掲載は無料アプリでもマネタイズできる点です。
ユーザーがアプリを利用してくれれば収益を上げられるため、離脱率や利用者数を下げない取り組みが重要となります。
アプリのマネタイズで使われる主な広告の種類は下記の通りです。
・バナー広告
・オーバーレイ広告
・インタースティシャル広告
・ネイティブ広告
・動画リワード広告
・プレイアブル広告
バナー広告やオーバーレイ広告はWeb広告の代表的な手法なので、見かけたことがある方は多くいるでしょう。画面内や画面下に表示される広告がこれらに該当します。
他にも、最近ではアプリ内コンテンツの他のデザインと違和感が少ない形で広告を挟み込むネイティブ広告が高い注目を集めています。
アプリ内広告は、多すぎるとユーザーの離脱率を上げる要因になります。ストレス増加の要因にならないような配置を考えましょう。
2-4. サブスクリプション
4つ目は、サブスクリプションの実装です。
毎月一定の金額を支払うことでアプリ内の機能を使えるようになるマネタイズの方法で、一般的にはサブスクという名前で呼ばれています。
継続的な収益が見込めるメリットはありますが、ユーザーが継続したいと思ってもらえなければ意味がありません。計画的なコンテンツの拡充や配信が不可欠です。
一般的には自動更新制になるため、ある程度の収益の予測が立てられる点も大きなメリットです。
2-5. スポンサーシップ
5つ目は、企業から資金を提供してもらうスポンサーシップです。
企業とスポンサー契約を結ばなければいけないという高いハードルはありますが、アプリが続いている間は決められた金額を受け取れるため、マネタイズの安定性は抜群です。
一般的には無料アプリをリリースし、ユーザー体験の価値を高めながら潜在顧客に名前を売るのが仕事です。
高いブランド力と、価値が高い機能性とデザイン性を兼ね備える必要があります。
3.アプリのマネタイズにおすすめの3つのツール
最後に、アプリのマネタイズを最大化するためのおすすめツールを紹介します。
3-1. AdMob
AdMobは、開発したアプリを容易に収益化できるGoogle発のサービスです。
アプリデベロッパー向けのツールで、指定された条件に基づきアプリに広告が表示される仕組みとなっています。複数の配信元から、最も効果の高い広告を簡単に掲載することができます。
「高品質かつ安心できる広告を配信したい」「インプレッションの価値を高めたい」と考えている開発者の方は、ぜひチェックしてみてください。

3-2. RevenueCat
RevenueCatは、アプリへの課金制度の導入を簡単にしてくれるツールです。
Cordova、Flutter、React Nativeなど、さまざまなマルチプラットフォームに対応したSDKを提供しており、料金形態も無料から12ドルまで複数用意されています。
RevenueCatが提供するSDKを利用すれば、共通化された数十行のコードで課金の仕組みを導入することが可能。自前でサーバーを用意せずとも、課金状況を追うこともできます。
顧客データを収集・管理したい、アプリ内にサブスクリプションを導入したい、新たに課金制度の導入を考えているという開発者の方におすすめしたいツールです。

3-3. ironSource
ironSourceは、信頼性の高いSDKを提供しているツールです。
人気ゲームやブランドの案件をユニットを通じて配信し、利益と最適化能力の最大化のために設計されたテクノロジーで一括管理を実現しています。
ユーザーセグメントから広告ユニットまで、簡単にテストできる環境が用意されているので、アプリのマネタイズ最適化をあらゆる角度から分析できます。
アプリのマネタイズが最適化できないと悩んでいる方におすすめです。

4. まとめ
アプリのマネタイズ方法とおすすめツールをまとめて紹介しました。
アプリには無料と有料、それぞれを組み合わせたフリーミアムとペイミアムなど、さまざまな形態があります。
それぞれで異なる特徴があるため、統一感を持たせるためには、開発前にマネタイズの方法を決めておく必要があります。
有料販売やアプリ内課金、広告掲載やサブスクなど、アプリのマネタイズはさまざまな方法があるため、開発するアプリの特徴や目的を踏まえたうえで、適切な方法を模索していきましょう。